外壁塗装によって家の第一印象は決まります。家の前を通る人たちが「この家にはどんなおしゃれな人が住んでいるのだろう」と思うようなおしゃれな外壁に仕上げたいものです。実は、外壁塗装をイメージ通りのおしゃれな仕上がりにするためにはコツがあります。今回は、外壁塗装をおしゃれに仕上げるコツと知っておきたい注意点をお話しします。
色の特性と見え方をイメージして色を選ぶ
外壁塗装は色選びがポイントです。モルタルであってもサイディングであっても、色次第でおしゃれ度は変わります。
おしゃれな外壁塗装をするならば「好きな色」を選ばない方がいいでしょう。
好きな色の口紅が必ずしも似合う色とは限らないように、家によって似合う色は違います。色を選ぶときには、色の特性と見え方をイメージして選ぶことが大切です。
色の特性は、面積効果ともいいます。
外壁塗装で人気のクリーム色を選んだとします。小さな色見本でみたときにはもっと黄色みが濃かったのに「仕上がってみたら白っぽくなっていた」ということはよくある話です。
色には小さな面積だと濃く見えて、大きい面積になると薄く見える特性があります。
おしゃれな外壁に仕上げるためには、薄かったり淡かったりする色は一段階濃い色を選び、濃かったり暗かったりする色は一段階薄い色を選ぶことがポイントです。
また見え方も大切です。外壁塗装は、壁一面を一色で塗りつぶすことはありません。
アルミ部分や窓枠部分などで塗装できない箇所は残ります。最近人気のツートンカラー（2色使い）は、色と色とのつながり方によっておしゃれ度は変わります。
つながり部分にアルミの銀色が光ったり、窓枠の色が異様に目立ったりすることがないように「見え方」をイメージすることが大切です。そしてサイディングの塗装は、凹凸も考慮します。凹凸があることで陰影ができ、平面に塗るよりも一段暗く見える可能性があります。
家単独ではなく外壁塗装は同時対比でおしゃれになる
外壁塗装をおしゃれに仕上げるためには、家単独で考えるのではなく周辺環境とのバランスを考えることもポイントです。
例えば、外壁に明るいクリーム色を選んだとします。隣の家の外壁が焦げ茶色の場合と真っ白の場合とでは、同じクリーム色でも印象が変わります。焦げ茶色の壁と接している方は、クリーム色ではなく白色に見えてしまうでしょう。
また、家が木々に囲まれている環境ならば葉の緑色や木の茶色と並ぶことで映える色を選んだ方がおしゃれになるでしょう。緑色の補色は赤色です。森の中に真っ赤な屋根の家があれば、緑色と対比して赤色はより鮮やかに映えるでしょう。
カラーサンプルは屋外で見る
外壁塗装の色選びをするとき、パソコンの画面をみて色を決めることはやめた方がいいでしょう。なぜならば、画面で見る色と実際に塗装したときの色はまったく違うように見えるからです。しばしば「高級ブランドのスカーフをオンラインショッピングで購入したら、実物の色味が全く違った」という話を聞きます。
高級ブランドのスカーフのように繊細な色ほど画面だけでは伝わらないものです。
外壁塗装は一度塗れば10年以上はそのままになるでしょう。小さな色見本や画面からサッと選ぶのではなく、ひと手間かけましょう。
「ひと手間」とは、色見本や画面で色の候補を選んだら、A4判程度のサンプルを業者に依頼します。そして実際に家の外壁に当てて屋外での見え方や日向と日陰の見え方の違いを確認します。
セパレーションカラー（2色の境目に入れる色）やアクセントカラーの見本は、できれば複数依頼します。
セパレーションカラーやアクセントカラーは、塗装面積は小さいですが、色の選び方次第で一気におしゃれ度が上がります。
おしゃれな外壁塗装をするときの注意点「景観条例」
おしゃれな外壁塗装は個性的になることがあります。「かなり個性的な外壁塗装にしたい」と思うときには景観条例に違反しないように注意しましょう。
景観条例とは、良好な景観を守るための条例です。
例えば、歴史ある武家屋敷が立ち並ぶ街並みの中にタワーマンションを建てれば景観は損なわれます。景観計画区域に家がある場合は「外観の模様替えや色彩変更」するときに届け出が必要です。
景観条例は、京都や観光地だけでなく世田谷区などの東京都内も対象です。
不明点があれば遠慮なく外壁塗装業者に確認をしましょう。
ただ、景観条例がない景観計画区域外でも外壁塗装が近隣トラブルの種になることもあります。外壁は「見られている意識」をもっておしゃれをすることも大切です。
外壁塗装をおしゃれに仕上げるためには、好みだけでなく技術面も大切なポイントです。
どんなにおしゃれなアイデアがあっても実現できる技術力がなければおしゃれな外壁は完成しません。
自分の理想とする外壁に仕上げられる業者を選ぶことが、おしゃれな外壁塗装をする第一歩です。
