外壁塗装の塗料の種類と特徴

外壁塗料は、耐久性や耐候性、施工する場所や環境によって適した塗料があります。建物の性質や使用目的、予算などに合わせて選択する必要があります。本記事では、各塗料の特徴について解説します。

外壁塗装に使用される塗料の種類

アクリル塗料の特徴

塗料の中でも一番安価で施工しやすいのが特徴です。他の塗料の中でも一番耐用年数が短いため、今では一般住宅の家(戸建て)の塗り替えに使われなくなってきています。コストが安いですが、耐用年数が短いため塗り替え時期が早く来るため、足場代や施工費などで累計費用で高くなります。

耐用年数施工価格㎡
4~8年程度1,000~1,700円

ウレタン塗料の特徴

防水性が高いウレタン塗料は、密着性が高く、防水性に優れているため、水や湿気が侵入するのを防ぐことができます。このため、屋根塗装やバルコニーや床の防水塗装にもされています。耐久性・低汚染性・防藻・防カビ性に優れ、美しい仕上がりを保つことができます。

耐用年数施工価格㎡
6~10年程度1,700~2,500円

シリコン塗料の特徴

シリコン塗料は耐用年数とコストバランスが良いため、多くのハウスメーカーや塗装専門業者が使用しています。防水性や耐久性、自浄作用などが優れており、色褪せが少なく、施工性も良いのが特徴です。雨風による劣化やカビ、コケの発生の対策ができることもあり、主に外壁や屋根に使用されることが多いです。

耐用年数施工価格㎡
8~15年程度2,400~3,500円

フッ素塗料の特徴

フッ素塗料は、フッ素樹脂を主成分とした塗料で、耐候性や耐摩耗性、耐久性などに優れています。外壁塗装の塗料の中でも紫外線や酸性雨、塩害などの外部からの影響に対して耐性があり、色あせや劣化が起こりにくいのが特徴です。そのため、建物の外壁や屋根、サッシなどの塗装に使用されています。

耐用年数施工価格㎡
12~20年程度3,500~4,900円

ラジカル塗料の特徴

ラジカル塗料は、光や触媒などの外部からの刺激によって、化学反応を起こして塗膜を形成する塗料のことを指します。有機溶剤を使わないため、環境に優しいとされています。

硬化が速いため、塗装後すぐに使用できるというメリットがあります。比較的新しい塗料で、各塗料メーカーが新製品を揃えています。

耐用年数施工価格㎡
10~15年程度2,500~4,000円

セラミック塗料の特徴

セラミック塗料とは、セラミックが配合された塗料のことです。セラミックといえば陶磁器全般を指す言葉です。別名で無機塗料や無機ハイブリット塗料とも呼ばれています。

セラミックが数パーセントでも含有している塗料を総じてセラミック塗料と呼んでいるため、塗料によっても効果が異なります。

そのためすべてが耐久性、断熱性に優れているというわけではありません。

耐用年数施工価格㎡
10~25年程度2,500~5,000円

光触媒塗料の特徴

光触媒塗料とは、酸化チタンを主成分としているため、紫外線によって有機有害物質を分解し、雨水で洗い流せる「セルフクリーニング効果」がある塗料です。

空気中の汚れや臭いが付着しにくいことや、汚れを洗い流せることから、防汚性や防カビ性に優れており、長期に渡って外壁が劣化することを抑制することができます。

耐用年数施工価格㎡
10~20年程度3,500~5,500円

無機塗料の特徴

無機塗料とは、主に鉱物やガラスなどの無機物を配合した塗料です。外壁が劣化する原因の樹脂成分の含有量が少ないため、耐久性や耐候性に優れている特徴があります。ただし、施工が難しく、コストが高いという欠点があります。また、無機物の含有量が多い少ないに関わらず無機塗料と呼ばれているため、中には有機物を多く含んだ塗料も存在しています。

耐用年数施工価格㎡
15~25年程度4,000~5,500円

ナノテクノロジー塗料の特徴

塗料の中でもナノテクノロジーを応用して作られた塗料のことを指します。ナノテクノロジーは、微小な粒子(ナノ粒子)を制御する技術であり、塗料に応用することで、従来の塗料に比べて高い機能性を発揮します。

塗装する際に微粒子シリカが均一に分散し、滑らかな塗膜を形成するため汚れが侵入しにくい特徴があります。

    ただし、ナノテクノロジー塗料は、従来の塗料に比べて高価であり、施工には専門知識が必要となるため、施工業者によっては取り扱っていない場合もあります。

    耐用年数施工価格㎡
    10~15年程度2,500~5,500円

    塗料には水性塗料と油性塗料がある

    水性塗料は、水を基材としているため、臭いや有害物質が少なく、環境に優しい塗料です。また、乾燥が早く、乾燥後の表面が弾力性があるため、クラック(ひび割れ)の発生が抑制される傾向があります。ただし、塗装面に対する密着力や耐久性には、油性塗料より劣る場合があります。

    油性塗料は、油や溶剤を基材としているため、塗りやすく密着性が高く、耐久性にも優れています。ただし、揮発性有機化合物(VOC)を含み、臭いや有害物質が多く、環境や健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

    水性塗料と油性塗料にはそれぞれ特徴があり、用途や環境、施工条件などによって使用する塗料は変わりますが、環境問題から水性塗料が多く使われることが多いです。

    また、水性塗料と油性塗料の特性を合わせた新しい塗料のことをハイブリッド塗料と言います。ハイブリッド塗料は、一般的に木材、金属、プラスチックなどの多様な材料に使用されており、屋内外の様々な場所で利用されています。ただし、ハイブリッド塗料には水性塗​​料と比較してコストが高くなります。

    塗料には1液型と2液型がある

    1液型塗料は、塗る前に特別な準備や混合が必要なく、そのまま使うことができます。乾燥すると化学反応によって硬化する特性があります。使用が容易で塗りやすいことから、DIY用や小規模な塗装工事に適しています。

    2液型塗料は、主剤と硬化剤を混合することで、塗料が化学反応を起こし硬化する塗料です。より高い耐久性や耐候性があるのが特徴です。

    住宅の外壁の塗り替えでは、一般的に1液型の塗料が使われることが多いです。耐久性や耐候の高いものが開発され十分な塗膜性能が得られるようになったためです。塗料メーカーも1液型の種類が増えています。

    目的別に塗料を選ぶ

    外壁の保護機能を強化して長持ちさせたい

    外壁を長持ちさせるためには、耐久性や防汚性、耐候性などを守る機能が必要です。上記で紹介した塗料の中で以下3つの塗料がおすすめです。

    • ・シリコン樹脂塗料
    • ・フッ素樹脂塗料
    • ・セラミック塗料

    外壁の美観を長持ちさせたい

    外壁の美観機能に重点を置く場合には、光触媒塗料やセラミック塗料、シリコン樹脂塗料がおすすめです。光触媒浄化塗料は、有害物質を分解する効果があるため、健康的な住環境を整えることもできます。保護機能にはやや劣る場合があるため、その点は注意が必要です。

    外壁の塗り替え期間をより長くしたい

    外壁の塗り替え期間をより長くするためには、耐久性が高く、変色・変質しにくい塗料がおすすめです。フッ素塗料やシリコン塗料などは、強く、色褪せや劣化を抑える効果があります。また、耐汚染性が高く、汚れがつきにくいため、美観機能もキレイに保てます。ただし、その分価格が高くなるため、予算の余裕がある場合に選ぶと良いです。

    相場を知って比較できるから安心 お近くの優良塗装店から
    無料一括見積

    外壁塗装の相場情報も10秒で
    お送りします!

      • -
      • -

    ※携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)にて外壁塗装の相場情報をお届けします。