「外壁にアルミが使われているのだけれど、塗装することはできるの?」
「アルミサッシや窓枠の塗装方法がわからない!」
この記事では、このような疑問や悩みを解決できるようになっています。
最後までこの記事を読んでいただくと、
・アルミに塗装する方法
・アルミを塗装するタイミング
・アルミ塗装の費用
などがわかります。
初心者の方にもわかりやすいように解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
「アルミに塗装するのは難しい」は本当?
アルミ素材は、外壁やその一部に使用されることがあります。
軽量で強度があり、耐食性に優れているのが特徴です。
一方で、塗料が密着しづらいため、従来は塗装が難しいとされてきました。
しかし、近年は塗装技術の向上によって、専用の下塗り塗料を使用することで、アルミ素材にも塗装が可能になりました。
自宅にあるアルミ製品
- サッシ
- ベランダの手すり
- 玄関ドア
下塗り塗料には、アルミ素材に特化したものがあり、アルミ素材に密着しやすい成分が含まれています。
ただし、鉄や木と比べると、アルミ素材に塗料が密着しにくいため、塗装が剥がれやすく、長期間の耐久性には不安があります。
また、アルミへの塗装は技術によって塗装の耐久性が変わってきます。
アルミに塗装する方法
次に、アルミに塗装する方法について解説していきます。
これは、DIYで行う場合でも、業者に依頼した場合でも同じ手順になります。
古い塗料を剥がす
塗料剥離剤やサンドペーパー、ワイヤーブラシを使って、古い塗料を剥がしていきます。古い塗料を剥がすことで密着性を高めます。
アルミを研磨する
ブラシや粗めのサンドペーパー(#180〜#320)を使ってアルミ表面を研磨します。アルミ素材は柔らかいため、強くこすりすぎないように注意します。
へこみや大きな傷の補修
アルミ表面にへこみや大きな傷がある場合は、パテで埋めて、乾燥させ、サンドペーパーで滑らかになるまで研磨します。補修することで仕上がりが綺麗になります。
プライマーでアルミ素材に下塗りする
アルミ塗装をするときは、必ず下塗りをします。アルミ用のプライマーがありますので、吹き付けて塗ります。アルミ用プライマーには、アルミ素材に密着しやすい成分が含まれており、塗料の密着性を高めてくれます。
本塗り
アルミ塗料を選ぶ際によく使われるのは、エポキシ塗料とポリウレタン塗料です。エポキシ塗料は、耐久性と耐候性に優れていて屋外での使用に適しています。ポリウレタン塗料は、耐久性が高く、光沢のある仕上がりになります。
アルミ塗料のスプレー缶もあります。DIYで塗装するときには直接スプレーすることで簡単に塗ることができます。
本塗りは、同じ塗料を2回塗っていくのですが、これは1回の塗装だけでは、十分な厚さが確保できないからです。
厚塗りをすればいいのでは?と考える方もおられると思いますが、厚塗りをしてしまうと塗膜に穴が開いてしまう場合があります。よって、2回同じ塗料を塗ることは、塗装の耐久性を上げることに繋がるので、大事なステップです。
コーティング剤での仕上げ
コーティング剤を塗ることで、光沢感やサビ・劣化を防ぐことができます。アルミは紫外線や酸性雨などに弱く変色・腐食を起こしやすい素材です。そのためアルミ製品を長持ちさせるために最後にコーティング剤を塗って仕上げます。
アルミを塗装するタイミングについて
アルミ素材を塗装する際のタイミングには、塗装の劣化状況からの判断と前回塗装した時期から判断する2つの目安があります。
塗装の劣化状況を確認する
アルミサッシやベランダの手すり、玄関ドアなどのアルミ製品の塗装は劣化すると下記のようなサインが現れます。
劣化症状 | 解説 |
触ると白い粉がつく | チョーキング現象と呼ばれ、塗膜の劣化により顔料が浮き出る現象です。放置すると防水機能が低下し、錆びが発生する可能性があります。 |
錆びが発生している | アルミが茶色や黒色に変わっている部分が錆びです。放置するとさらに広がり、アルミ自体が劣化します。 |
雨漏りしている | 雨漏りは塗膜の劣化が進み、防水機能がない状態です。隙間から虫や雨水が入り込むため早急な対応が必要です。 |
白い斑点がある | 酸化アルミニウムが現れている状態で、酸素と結合して酸化した結果です。塗膜が剥がれやすくなるので、放置するとさらに悪化します。 |
前回塗装した時期から判断する
アルミ塗装の耐用年数は一般的に10年程度であり、前回塗装した時期が分かる場合には10年を目安に、再度の塗装を検討することが望ましいでしょう。
アルミ塗装の費用
アルミ素材を塗装する場合、DIYでやる場合と業者に依頼する場合で、費用に違いがあります。
DIYでのアルミ塗装費用
DIYでアルミ塗装する際に必要な道具と費用の目安は下記のとおりです。
項目 | 費用目安 |
サンドペーパー | 500円前後 |
プライマー(下塗り材) | 2,000円前後 |
アルミ専用塗料 | 3,000円前後 |
スプレー塗料(仕上げ用) | 2,000円前後 |
合計 | 約7,500円 |
他に、スプレーする際の養生に必要な養生テープなど細かいものも必要になります。DIYでアルミ塗装をする際には1万円程度を考えておくといいです。ただし、塗る範囲や失敗して塗り直しなどが発生する場合は追加で費用がかかります。
では、業者に依頼するときの費用の目安はというと、サッシや玄関ドア(1か所)4万円~6万円、広範囲の部位(外壁やベランダ全体など)10万円以上の費用が必要になります。
業者に依頼する場合は、技術的な面や使用する塗料の品質、さらに作業の安全性が確保されるため、DIYよりも高額になります。塗装の耐久性も高くなるため、次回の塗り替え時期は長期的になりコストパフォーマンスが良くなることもあります。
アルミ塗装の耐久年数
アルミ塗装の耐久年数は、10年から15年程度となっています。
しかし、DIYで塗装を行った場合、技術的な側面からアルミ塗装本来の力を発揮できることが少なく、耐久年数が10年以下になってしまうこともあることに注意が必要です。
アルミ塗装はDIYか塗装業者どちらがおすすめか
アルミ塗装のDIYは費用を抑えられるメリットがある反面、塗装の技術によって耐用年数が短くなるのがデメリットです。
また、アルミ塗装には、専用の塗料や工具が必要になる場合もあります。そのため、DIYでアルミ塗装を行う際には、事前に十分な知識と準備が必要です。なので、アルミ塗装は業者に依頼することをおすすめします。
業者であれば、アルミの材質や状態に合わせて、適切な塗料や下処理を行い、長持ちする塗装を施してくれます。