クリア塗装とは

「クリア塗装(クリヤー塗装)って聞くけど、何のこと?」

「クリア塗装(クリヤー塗装)の特徴について教えてほしい!」

この記事は、このような疑問や悩みを解決できるようになっています。

最後までこの記事を読んでいただくと、

・クリア塗装(クリヤー塗装)とは何か

・クリア塗装(クリヤー塗装)の種類や特徴

・クリア塗装(クリヤー塗装)のメリットとデメリット

などが理解できるようになっています。

初心者にもわかりやすい言葉で解説していきますので、外壁塗装などを検討している際には、ぜひ参考にしてみてください。

素材の色合いや模様を活かすことができる、塗料が少なくて済むためコストが抑えられる、というメリットがある反面、ひび割れなどの劣化部分を隠すことができないというデメリットもあります。 また、すべての素材にクリア塗装(クリヤー塗装)が適するわけではないので、クリア塗装(クリヤー塗装)が可能かどうかは専門の業者に確認してもらうことをおすすめします。

クリア塗装の特徴

クリア塗装とは、無色透明の塗料を使い、外壁材をそのまま活かす塗装のことです。クリヤー塗装と呼ばれることもあります。

一般的な塗りつぶし塗装と違い、外壁の素材感や木目などを活かしつつ、塗料の保護機能や艶出し効果を与えます。

クリア塗装の特徴は、外壁材の色合いを残すことができるという点です。

クリア塗装には色を付ける顔料が含まれていないため、外壁材の自然な色を隠さずに保護することができます。そのため、外壁の元の美しさを保ちながら耐久性を向上させることができます。

塗料の種類によっては防汚性が高いという点や、紫外線による劣化にも強く、色あせや劣化を防ぐことができるという点も、クリア塗装のポイントです。

クリア塗装に利用される塗料の種類

クリア塗料

クリア塗装に利用される塗料の種類は、一般的に使用される塗料と同じように、

  • アクリルクリア塗料
  • ウレタンクリア塗料
  • シリコンクリア塗料
  • フッ素クリア塗料

    が主に利用されています。

    それぞれの塗料の特徴、費用相場、耐用年数を表にまとめました。

    塗料の種類特徴費用相場(1㎡あたり)耐用年数
    アクリルクリア塗料価格が安く、取り扱いが容易。耐候性が低く、劣化が早い。DIY向け。800円~1,200円3~5年
    ウレタンクリア塗料耐候性、耐久性に優れ、光沢が長持ちする。コストパフォーマンスが良い。1,500円~2,000円5~8年
    シリコンクリア塗料耐候性、耐久性がさらに向上し、汚れに強い。価格は中程度。2,200円~3,000円10~15年
    フッ素クリア塗料最も耐久性が高く、メンテナンスが少なくて済む。価格は高め。3,000円~4,500円15~20年

    耐久年数が高ければ高いほど、相場は高くなるのも、一般の塗料と同じです。

    主なクリア塗料

    エスケー化研株式会社/SKシリコンクリヤーW

    優れた耐候性と防汚性を兼ね備えたクリア塗料です。耐久性が高く、メンテナンス頻度を抑えることができます。

    日本ペイント株式会社/ピュアライド UVプロテクトクリヤー

    高い耐候性と紫外線カット効果を持ち、外壁の色あせや劣化を防ぎます。透明で美しい仕上がりのため、デザイン性の高い建物に最適です。

    水谷ペイント株式会社/パワーアシストクリヤー

    特にサイディングボードの劣化を防ぐために設計されています。この塗料は、シリコン変性樹脂を使用しており、紫外線を効果的に遮断し、外壁の美しさと耐久性を長期間保つ特性があります。酸性雨や高温にも強く、長寿命です。

    クリア塗装のメリット

    クリア塗装の概要を理解してもらったところで、ここではクリア塗装のメリットに焦点を当てて解説していきます。

    クリア塗装のメリットは、

    • 無色透明のため外壁のデザイン性を保てる
    • 素材の色や模様を活かすことができる
    • 必要とする塗料が少なくてよいので、比較的安く済む
    • 防汚性や耐候性がある

    などが挙げられます。

    1つずつ解説していきます。

    無色透明のため外壁のデザイン性を保てる

    外壁のデザインを保ちながら色や柄をそのまま表現できるのが、無色透明のクリア塗装です。

    クリア塗装は、外壁材の色や模様をそのまま活かすことができるので、建物の意匠を損なうことがありません。

    素材の色や模様を活かすことができる

    素材の色や模様を活かすことができるクリア塗装の最大のメリットは、既存の色や模様を残しながら表面を保護できることです。

    例えば、外壁材にクリア塗装することで、木目や色味をそのまま残しながら、傷や汚れから守ることができます。また、クリア塗装はチョーキング現象(触ると白い粉がつく現象)を防ぐ効果もあります。これにより、外壁の美観を長期間維持することができます。

    必要とする塗料が少なくてよいので、比較的安く済む

    通常の塗装に比べて塗る回数が少なくて済むため、安価にできるというメリットもあります。

    通常的な塗装では、下塗り、中塗り、上塗りという3ステップが必要になることが多いです。

    一方で、クリア塗装では下塗りの必要がありません。これによって、使用する塗料の量は少なく済み、手間も少ないため、比較的安価に施工を依頼することができます。

    防汚性や耐候性がある

    クリア塗料のタイプによっては、防汚性や耐候性に優れ、ツヤが長持ちするものが存在します。

    外壁にクリア塗装を行う場合には、自然環境による汚れや紫外線による劣化に強く、ツヤを保つタイプを選ぶことがおすすめです。これにより、美観を長期間維持することができます。

    クリア塗装のデメリット

    クリア塗装にもデメリットはあります。

    以下にクリア塗装のデメリットについてまとめています。

    シーリング部分には塗装できない

    クリア塗装は、シーリングの部分には塗装できないことがデメリットです。

    シーリングとは、外壁材を取り付けた際にできる隙間(目地)に、シーリング材と呼ばれるゴムやシリコンなどの材料を注入することによって、雨水や風雨による浸水、劣化を防止するための処理のことです。

    シーリング部分にクリア塗装をすると塗膜が剥がれたり汚れたりすることがあります。そのため、シーリング部分を塗料がつかないように保護する必要があります。また、表面コーティングがされている素材についても注意が必要です。

    既にコーティングが施されている素材にクリア塗装を行うと、塗料が密着しにくく、塗膜が剥がれやすくなることがあります。

    ひび割れなどを隠すことができない

    これは、クリア塗装のメリットの裏返しでもあるのですが、クリア塗装は透明な塗装であるため、外壁のひび割れなどの劣化を隠すことができません。

    クリア塗装は、そのようなひび割れや汚れなどの劣化が少ない外壁に施すことがおすすめです。

    クリア塗装の注意点

    クリア塗装は、すべての外壁材に適しているわけではありません。

    クリア塗装に適している外壁材

    クリア塗装は、サイディングボード、モルタル、金属外壁に適しています。

    サイディングボードは模様や色合いが豊富で、クリア塗装によりその意匠をそのまま活かせます。

    モルタル外壁は質感と風合いを保ちつつ、耐候性を向上させることができます。

    金属外壁(アルミやガルバリウム鋼板など)は、クリア塗装により防錆効果が高まり、美しい外観を長期間維持できます。

    クリア塗装ができない外壁材

    シーリング材はクリア塗装に適していません。

    ゴムやシリコンなどでできており、塗膜が剥がれやすくなるためです。また、外壁にひび割れや剥離があるときは補修をしてからクリア塗装しないとすぐに剥がれてしまいます。

    さらに、既に表面コーティングが施されている外壁材もクリア塗装が密着しにくく、塗膜が剥がれやすくなるため適していません。

    その他の注意点

    劣化が生じる前に塗り替えを行うことが推奨されます。劣化が進んでからでは、クリア塗装の効果が十分に発揮されません。

    次に、適切な下地処理を行うことが必要です。サンドペーパーやプライマーを使用して表面を整えることで、塗料の密着性を高めます。

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