外壁塗装の色を選ぶことは決定後も不安が残ります。実際に塗った後の色の印象は遠くと近くで異なりますし、天気によって見え方も変わります。
また周囲の家との馴染や、家族の好みの問題もあり、自分一人では中々決めることが難しいです。
思った通りの色じゃない場合に、簡単に塗り直しもできないため、色を選ぶ際の注意点を考慮したうえで、塗装業者さんと相談しながら決めることをおすすめします。
目次
色ごとの特徴
外壁塗装の色にはそれぞれ異なる特徴があり、建物の印象だけでなく、実用性にも大きく影響します。
色 | 特徴 | 注意点 |
白 | 清潔感があり明るい印象を与える | 汚れが目立ちやすい、メンテナンスが必要になりがち |
黒 | 落ち着いた重厚感を演出、モダンなデザインに合う | 光を吸収しやすく夏場に室内が暑くなりがち、塵やほこりは目立つ |
グレー | 中立的で落ち着いた印象、汚れが目立ちにくい | 色の濃淡により地味に見える可能性あり |
青 | 爽やかで清涼感を与える、リラックス効果もある | 暗い青は熱を吸収しやすく、明るい青は汚れが目立ちやすい |
緑 | 自然と調和しやすく穏やかで落ち着いた印象 | 濃い緑は暗さを感じさせる、薄い緑は汚れや変色が目立つ |
赤・オレンジ | 活力を与える暖色で存在感がある | 周囲の環境によっては浮いて見える、色あせが目立つ |
サンプルを見て色を選ぶ場合
外壁塗装のサンプルを見て色を選ぶ場合、実際に建物に塗った際の見え方がどうなるか想像することが難しい場合があります。なぜならば、光の反射や周囲の色との相互作用などが、実際の外観に影響を与える可能性があるためです。
そのため室内でサンプルを確認するだけではなく、建物の外壁へサンプルを重ねた上で、実際の見え方を確認した上で色を決める必要があります。
建物スタイル
建物スタイルに合った色を選ぶことが重要です。例えば、モダンな建物には明るく洗練された色が合うかもしれませんが、歴史的な建物には伝統的な色合いが似合うことがあります。
建物スタイル | 合う色 | 色の傾向 |
伝統的な家屋 | 茶色、ベージュ、深みのある赤、緑など、 | 温かみのある、自然に溶け込むような色 |
モダンな建物 | グレー、白、黒、深い青など | シックで洗練された、モノトーンのカラーパレット |
ビーチハウスやコテージ | 白、クリーム、水色や明るい青、淡いイエロー、ピンクなど | 明るく爽やかな色 |
アパートメントやマンション | 灰色、ベージュ、クリーム、淡いグリーンなど | 中立的で穏やかな色 |
田舎風の家 | 落ち着いた緑、茶色やベージュ、明るいイエロー | 自然を連想させる色がよく似合います。 |
周囲の環境と景観
周囲の環境と景観を考慮した外壁塗装の色選びでは、以下のようなポイントが重要になります。
近隣の建物との調和
近隣の建物の色やデザインを観察し、それに調和するか、あるいは意図的にコントラストをつける色を選ぶことが大切です。ただし、あまりにも周囲と異なる色を選ぶと、景観を乱す原因にもなり得るので注意が必要です。
自然環境との調和
自然環境によって適した色は異なります。例えば、海が近い地域では、青やホワイトなど海や空を思わせる色が調和しやすいですし、森林に囲まれた地域では、緑や茶色が自然に溶け込みます。
歴史的背景や文化
地域によっては、伝統的建造物群保存地区の制度に基づいた色使いが定められている場合があります。このような地域では、歴史的風致に合わせた色選びが求められることがあります。
日当たり
日当たりを考慮した外壁塗装の色選びでは、以下のような要素が重要です。
日当たりが良い場所
日照が強い場所では、色あせや劣化が早く進みやすいため、あせにくい色(淡色系よりも暗めの色)を選ぶことが推奨されます。また暑い地域では、明るい色を選択することにより、太陽光を反射による建物の内部温度上昇を抑える効果が期待できます。
日当たりが悪い場所
日陰で湿度が高い場所では、カビや苔が生えやすくなります。このような環境では、汚れが目立ちにくい色を選ぶことが大切です。極端に明るい色や暗い色よりも、グレー、ベージュ、淡いブラウンなどの中間色が汚れを目立たせにくいとされています。