外壁タイルの種類について

外壁は、建物の外観を印象付ける大切な要素の一つです。

外壁にはさまざまな素材がありますが、本記事では外壁タイルに焦点を当てて解説します。

外壁タイルの種類や選び方、そして建物の外壁にタイルを選ぶメリットとデメリットについてご紹介します。

外壁リフォームを検討している方や新築したい方は、ぜひ参考にしてください。

外壁素材によって、建物の印象は大きく変わるため、後悔のないような外壁素材を選びたいものです。

この記事で解説するように、外壁にタイルを選ぶメリットは多いので、ぜひ参考にしてみてください。

外壁タイルとは

外壁タイルとは、建物の外壁に使用される装飾材料です。

一般的には耐久性が高く、美しい外観となるものが利用されています。

そもそもタイルとは、主に粘土などを粉砕して形作り、焼き上げたものです。

外壁タイルの種類は、素地(材質の基礎)による分類と、釉薬(タイルを焼く前にかける薬品)による分類があります。

外壁タイルの種類と特徴

外壁タイルの素地による分類には、主に磁器質とせっ器質があります。

釉薬による分類には、ラスター釉薬やマット釉薬などがあります。

それぞれに特徴や利点がありますので、1つずつ解説していきます。

外壁タイルの素地による種類と特徴

タイルの素地は、材料となる土を焼き上げた温度の違いによって、

  • 磁器質
  • せっ器質
  • 陶器質

の3種類がありますが、陶器質タイルは、吸水性が高いため内壁に適しています。外壁に使用すると凍害を起こしやすくなり、劣化が早まるため外壁には不向きです。

そのため外壁タイルには、主に磁器質かせっ器質が使用されています。この2つのタイルの特徴は以下の通りです。

磁器質タイル1250~1350℃程度で焼いたタイルです。吸水率が非常に低く、汚れにくいのが特徴となっています。耐久性に優れていますので、家やビルの外壁などに多く利用されています。
せっ器質タイル1200℃程度で焼いたタイルです。吸水率については磁器質には劣りますが、表面に加工を入れることが可能です。

外壁タイルの釉薬による種類と特徴

釉薬とは、タイルを焼き上げる前にかける薬品のことです。

釉薬の種類によって、タイルの色や光沢、強度などが変わってきます。

外壁タイルの釉薬による分類には主に、

  • ラスター釉薬
  • マット釉薬
  • うす釉
  • 無釉

があります。

以下に表にしてまとめます。

ラスター釉薬光沢があり、強度は少し傷に弱いのが特徴です。
マット釉薬マットな仕上がりになるのが特徴です。
うす釉素材や質感になるのが特徴です。
無釉釉薬を使わずに焼き上げたもの。

外壁用タイルの形状による種類と特徴

タイルには、さまざまな形状があり、それぞれに特徴と用途があります。

代表的なタイルの形状として、

  • 二丁掛平
  • 小口タイル
  • モザイクタイル
  • ボーダータイル
  • ブリックタイル

があります。

以下に表にしてまとめます。

二丁掛平タイル長方形のタイルであり、外壁に使用することでシンプルかつモダンな印象を与えます。縦横の組み合わせによって多様なデザインが可能で、耐久性に優れています。
小口タイル一般的には内装に使用されることが多いですが、外壁にも使用可能です。吸水性が高いため、内壁に適しており、外壁に使用する場合は、吸水性による凍害を起こしやすいです。
モザイクタイル小さなタイルを組み合わせてデザインを作り出すタイプのタイルです。デザインの多様性とカラーバリエーションにより、装飾性が高いため、施工には技術が必要です。
ボーダータイル長細い形状のタイルで、水平または垂直に貼ることで外壁にアクセントをつけることができます。特にモダンな建築物に適しており、シンプルながらもスタイリッシュな外観に使われます。
ブリックタイルレンガのような見た目を持つタイルで、クラシックな雰囲気を演出します。耐久性が高く、風雨に強いため、外壁に最適です。特に、自然な風合いと重厚感を求める場合に人気があります。

外壁タイルの選び方

外壁タイルを選ぶ際には、デザインや質感、耐久性、メンテナンス性、価格などの違いに注目するとよいでしょう。

タイルのデザインや質感の違いに注目して選ぶ

デザインや質感については、建物の印象を決定付けるポイントの1つですので、自分が理想とする印象になるような外壁タイルを選ぶことは重要なポイントです。

タイルの耐久性やメンテナンス性に注目して選ぶ

外壁タイルは、長期間にわたって建物を支えることになりますので、耐久性やメンテナンスの観点も重要になります。

他の観点との兼ね合いもありますが、基本的には耐久性が高く、メンテナンスの手間がかからない外壁タイルを選ぶとよいでしょう。

タイルの料金の違いで選ぶ

外壁タイルの価格は種類や素材によって異なります。

磁器質タイル:5,000円~15,000円/㎡程度

せっ器質タイル:3,000円~10,000円/㎡程度

陶器質タイル:2,000円~8,000円/㎡程度

モザイクタイル:7,000円~20,000円/㎡程度

ブリックタイル:4,000円~12,000円/㎡程度

自分の予算に合ったタイルを選ぶことが大切です。

外壁としてのタイルは耐久性や耐火性にすぐれる

タイルは外壁材として優れた耐久性を持ち、紫外線や雨風に常に晒される屋外環境でも変色や劣化が少なく、長期間にわたって美しい外観を保つことができます。さらに、非常に耐火性が高い素材です。

火災が発生した際にも燃え広がりにくいため、建物全体の被害を最小限に抑えることができます。防水性にも優れており、表面にコーティングを施すことでさらに防水効果を高めることが可能です。

タイルの多様なデザインや色彩、質感により、建物に高級感を持たせることもできるため、外壁材として非常に優れています。

外壁のタイルは剥離する場合がある

外壁タイルは美観と耐久性に優れていますが、経年劣化により剥離する場合があります。剥離は、タイルの浮きやひび割れ、破損が原因で起こり、特に施工技術が不十分な場合に発生しやすいです。

エフロレッセンスと呼ばれる白華現象が現れることもあります。この現象は、タイルの隙間から水分が浸入し、内部のカルシウムが表面に現れます。

これらの問題を防ぐためには、定期的なメンテナンスを行うことが必要です。特に、防水処理やタイルの点検、修繕を定期的に行うことで、タイルの寿命を延ばし、美観を維持することができます。また、剥離が発生した場合は、早期に対応することで、さらなる被害を防ぐことができます。

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